8月に入りましたね、毎日暑い日が続いて体の末端のほうからガリガリ君(例のイガグリ頭のあの青いアイス)のようにデロリンと蕩けてきそうです。
いや、実際もう溶けてきているかもしれません。ここ数日ですっかり中身の「アタリ」という文字が見えるまでに身長が縮んだ気さえします。
夏の猛暑に対する抗議文はさておき、オリンピックが始まりましたね。4年に一度の近代スポーツの祭典、ということで楽しみにしていた方もいらっしゃるかと思います。
(私もそのうちの一人ではありますが、絶賛夏期講習期間ですので必死に我慢していますが・・・)
世界のトップアスリートたちが手に汗握る大熱戦を繰り広げているのを見 るのは大好きなのですが、テレビ中継(特にCM)を見ていると、
「んん・・・?」と思ってしまうことが一つだけあります。それは、
「ガンバレ!日本!」
という何の変哲もない激励文。
というのも、幼少の頃より私、「頑張れ」という言葉が大の苦手でして・・・
だって、思うのです。マラソン大会で必死こいて走っている最中、「ガンバレー!」と言われても、
「いや、今頑張ってるでしょ!察してくれよ!」
なんて思ってしまうのです。
オリンピック選手たちも、自身の様々なものを削りに削り、あんなにストイックに試合に臨まれているのです。
頑張っていないはず がありません。もう、めちゃくちゃ頑張って頑張りまくって、フラフラのヘロヘロになっておいでじゃないですか。
そんな方々に対する「頑張れ」という一言ほど酷なものはないと思うのです。
「そんなつもりで言ってねーよ」
という方が大多数を占めていらっしゃるかとは思います。私が少々ヘソ曲がりなことも認めます。
一応国語講師としての見解、というか弁明も述べておこうと思います。
「頑張れ」とは、読んで字のごとく、「頑なに」「張る」となります。
ここで輪ゴムを想像してみてください。限界ギリギリまでピーンと張り続けたらどうなるでしょう?
そ うです、些細な衝撃でプツリと呆気なく千切れて、死にかけの蠅のように明後日の方向に力なく飛んで行ってしまいます。
(または食べ残しの素麺のようにデロンと伸びて、元の弾力を保ち続けることは出来ません)
だから、私、決めたんです。みだりに「頑張れ」という言葉を使わない、と。
それでも「ガンバレ」という言葉を使わざるを得ないとき、こんな言葉を使うようにしています。
「顔晴れ」
です。
これは過去、自分がとてもしんどかった時期にとある人からもらったお守りのような言葉なのですが、
「この辛い経験を乗り越えた先に絶対に笑顔になれる時期が来る。だから、でき ることから一歩ずつ、顔を輝かせる未来を想像して、乗り越えていこう」
という意味合いの言葉です。
似ているようでちょっと違う、この言葉。
皆さんはどのように思われますか?
学生の皆さん、受験生の皆さん、この時期は特にしんどい時期ですね。
皆さんが毎日毎日、一生懸命、それこそ頑張っている姿を見ると、自分も「やらねば!」という気持ちになります。
「頑張れ」とは言いません。
この暑い夏が過ぎたら、いよいよ実りの秋がやってきます。
それを信じて、「顔晴れ!」